ただ一人の魔法使い



〈ジュースがそんなに嬉しいのかい?黒髪のレディ?〉



オレン君が不思議そうに七里ちゃんの後ろからこちらを見た



『嬉しいよ!ジュースって私達には凄く…凄く…貴重なものだったし……』



勝「…ジュースが貴重?お前ん家、貧乏だとか?」



〈……魅衣ちゃん……〉



…フーちゃんがさっきとは変わって、何だか切ない顔をして私の手を握った



『ぁっ……う…ううん?何でもない……』



勝「??」



ジュースが貴重って…おかしいよね…



…でも私達には



本当に大切だった




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