天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ

喚く宜虎に芽々が、小夜が耳を傾ける。

「何？遺言なら聞いてあげなくもないけど？」

「そりゃあ助かる…」

ゼーハー言いながら宜虎が息を整えた。

「要するに、食材準備すりゃいいんだろ？」

「そうよ！こんな山奥くんだりまで連れてきといて飲まず食わずなんて許されないわっ、宜虎君アンタ下山して食材とって来なさいっ！」

まくし立てる芽々。

宜虎は小夜の手を解きながら。

「その必要はねぇよ」

断裂されかかったアキレス腱をほぐす。

「何ですってっ？」

パチン！と指を鳴らす芽々。

すかさず小夜が、今度は膝十字固め！

「ぎゃああああああっ！」

「『取りに行く必要ない』なんて逆ギレも甚だしいっ！お仕置きが足りないわねっ！小夜ちゃん、今度こそブッチブチに…」

「俺の話を聞けぇーっ！」