天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ
再びの関節技地獄から逃れて、宜虎は呼吸を乱す。

「全く、女ってのはどうしてこうもせっかちなんだ。誰も『取りに行く必要ない』なんて言ってねぇだろうが」

「あぁん?」

マジギレ寸前の表情で宜虎を見る芽々。

注意して発言しないと、今度こそ骨なり靭帯なりを破壊されてしまいそうだ。

「要するに、食料が手に入ればいいんだろ?」

宜虎は二人の見ている前で下駄を脱ぎ、着流しの裾を捲り上げた。

「……っ」

生足丸出しの宜虎の姿に、思わず赤面して顔を隠す小夜。

「ちょっとちょっと!小夜ちゃんの教育上よろしくないものを見せないでっ」

芽々もどことなく慌てている様子。

「馬鹿野郎、何想像してるんでぃ」

宜虎は笑いながら渓流の中へと入っていった。

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