天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ
宜虎の川魚獲りは10分ほど続いた。

獲れた魚はちょっとした漁並みだ。

「よっしゃ、どんどん行くぜぇ」

興に乗ってきた宜虎に。

『も、もういいよっ、宜虎君っ』

小夜がアワアワと手を振る。

「そんなに捕まえたって食べきれないって!」

芽々も彼を制する。

「……何だ、二人とも少食なんだな」

軽く溜息をつき、宜虎はザブザブと水の中から上がった。

「じゃあ魚はこのくらいにして、別のものでも採ってみるか」

「別のもの?」

芽々と小夜は顔を見合わせた。

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