天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ
さて、一旦道場に荷物を置いて。

「せっかく来たのにじっとしてるのも勿体無いからな」

陽が待ちきれないといった様子で立ち上がる。

ここからは各々目的地に向かって別行動となる。

海水浴に向かうのは陽、きょうこ、葉也の三人。

キャンプに向かうのは宜虎、芽々、小夜だ。

「芽々先輩、ほんとに海水浴行かないんすか~?」

プロポーション抜群の芽々が同行しないのは心底名残惜しいらしく、陽が呟くが。

「行かない」

またも悪魔のような拒絶。

「海か…大物が釣れるかな」

魚を釣るのも食べるのも好きらしく、葉也は表情にこそ出さないものの楽しみにしているようだ。

< 18 / 153 >

この作品をシェア

pagetop