天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ
だというのに。
この教室では二人の男子生徒が向かい合っていた。
右、学園に似つかわしくない違和感たっぷりの着流し姿。
手にするのは黒塗りの木刀。
天神学園高等部1年生、藤原 宜虎(ふじわら たかとら)だ。
左、そんな宜虎と対峙するのは、長い黒髪をポニーテールにした端正な顔立ちの男子生徒。
クールな表情を微塵も崩さないまま、腰のベルトに帯びた日本刀に片手を添えている。
宜虎のクラスメイト、黒部 葉也(くろべ ようや)。
ここが学び舎だという事も忘れたかのように、両者の間にはピリピリとした空気が流れる。
緊迫した雰囲気。
まかり間違えば、互いの持つ得物で今にも斬り結び始めるのではないか。
そんな一触即発の状況だった。
そんな中。
…葉也は氷の如き冷徹な面持ちで、冷たく宜虎に言い放つ。
「……海だ。海水浴の方がいいに決まっている」
この教室では二人の男子生徒が向かい合っていた。
右、学園に似つかわしくない違和感たっぷりの着流し姿。
手にするのは黒塗りの木刀。
天神学園高等部1年生、藤原 宜虎(ふじわら たかとら)だ。
左、そんな宜虎と対峙するのは、長い黒髪をポニーテールにした端正な顔立ちの男子生徒。
クールな表情を微塵も崩さないまま、腰のベルトに帯びた日本刀に片手を添えている。
宜虎のクラスメイト、黒部 葉也(くろべ ようや)。
ここが学び舎だという事も忘れたかのように、両者の間にはピリピリとした空気が流れる。
緊迫した雰囲気。
まかり間違えば、互いの持つ得物で今にも斬り結び始めるのではないか。
そんな一触即発の状況だった。
そんな中。
…葉也は氷の如き冷徹な面持ちで、冷たく宜虎に言い放つ。
「……海だ。海水浴の方がいいに決まっている」