天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ
きょうこの参加に、陽は難色を示す。

…確かにきょうこは可愛い。

この天神学園でもトップクラスのルックスを誇る。

普通は彼女が参加するのならば、行き先が海だろうが山だろうが大歓迎だ。

…しかし、である。

きょうこはルックスの他に、別の意味でもこの学園で名の知れた存在だった。

彼女の行く先々で、何かしら大なり小なりトラブルが起こる。

『トラブルメーカー』と言えばよく聞く言い方だが、彼女の場合はそんな生易しいものではないのだ。

『歩く火薬庫』、『核弾頭娘』、『一人第三次世界大戦』

彼女が参加すると何事もなく平穏にイベントが終わる事がない為、そういった数々の異名がきょうこには与えられたのだ。

尤も、その異名の大半は陽がつけたのだが。

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