天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ
やがて、先頭を歩いていた宜虎が足を止める。

「お疲れだったなお嬢さん方。到着だぜ」

三人が辿り着いたのは、白糸のような滝が流れる渓流のほとりだった。

水場が近く、キャンプするにはもってこいの場所だ。

「山の天気は変わりやすいからな。本当はこういう場所にテント張るのは増水した時なんか危ねぇんだ。けどまぁ…」

宜虎が手にした木刀でトントンと肩を叩く。

「まぁ天候は俺がよく見て、危ないようなら早めに場所移動の指示出すから、二人は安心してていいだろ」

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