天神学園高等部の奇怪な面々Ⅲ
流石に山育ち、最初から山でキャンプをしたいと言っていただけあって、宜虎はテントの張り方も心得たものだ。

「まだテントがあるだけいいやな。俺なんて剣術修行していたガキの時分は、こんなもの無しで地べたに寝転んで寝泊まりしてたりしたからな」

「随分とバイタリティあるのねぇ…ワイルドって言うか」

(やっぱり龍太郎君と似てるかも…龍太郎君も山篭りとかしてそうだし…)

密かに心の中で思う小夜であった。

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