蒼色に溺れた
女学校が終わって帰り道。
「ねぇ…那里子さん、朝のあの屋敷に行ってみない?」
「え!?」
「いや…行ってみたいなと思って。」
「響嘉さん、あそこは行ってはダメよ。」
「え…どうして?」

那里子さん様子がいつもとおかしいわ…
いつも、那里子さんは
気になったところや不気味なところがあるとすぐに行ってしまうのに。

「あの…あそこはとにかくダメなのよ!!」
「……わかったわ、那里子さん。」
ダメって言われたら尚更行きたくなるのが私のダメなところ。
直すつもりなんて、これっぽっちもないわ。

「じゃあ、那里子さんここで。」
「ええ…また明日ね響嘉。」

那里子さんと別れた後、私はあの屋敷に向かった。

門の扉は閉まってる。
本当に誰かいるのかしら?

門の扉を開けて、屋敷の中へ。

ガタンッ

向こうの方からモノ音が聞こえた。
この部屋の扉…開いてる……

中を覗いてみると…

人が倒れてる!?

……死んで…いるの?…

腕を伸ばして、その人に触れようとすると

ピクッ
「……ん…?」

あ…!
目を覚ました。

凍った湖のような瞳の色…
綺麗………
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