蒼色に溺れた

響嘉side.

………。
篝のあんな顔…見たことなかった。

怖い…。


え…?
目の前の道を那里子が通っていった。
その道…篝のいる屋敷に行く道じゃない…。

「那里っ……」
私は口を押さえた。
危ない。

こっそり後をつけたくなった。
だって怪しいんですもの。

那里子は、やっぱり屋敷の中に入っていった。

あれは…
那里子の後に………。

篝が危ない……




まさか…
まさか、那里子は篝のことを知っていて…

それで“あのとき”あんなことを言ったのだろうか……
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