【キセコン】春夏秋冬スペース日和
「ようわかったわ。で、いくらすんねん」

目を輝かせて値段を聞いてくる少女。

「ぬわぁにぃぃぃぃぃぃ! 25万やとぉぉぉぉぉぉ! 国家を揺るがすと言われたあのカルキが25万で買えるやとぉぉぉぉ!」

いつカルキが国家を揺るがす物質になったのだろう。

暑い中訪問販売をしている俺をあざ笑っているのだろうか。

そうに違いない。

俺は、疲れた身体を引きずるように踵を返す。
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