POKER FACE


あたしは涙で滲んだ目を拭いながら教室へ重い足どりで入った。

あたしが入るなりクラスがざわつきはじめる。

なぜならあたしが着ているのは皆と違うから。

セーラー服のリボンは無く、スカートは裾が破れている。
上靴も白いところは灰色に汚れ、履けるような状態ではない。


『あら?美南来てたんだァ♪相変わらず汚れてんねー。汚いのが教室入ってきたら不潔なんだけどー?』

そう言いながら2-Bの女子のリーダー的存在の鈴木陵花はあたしに吐き捨てる様に言った。

それと同時に後ろにいた杏奈と美奈もクスクス笑う。

ああ、また今日もか。

また今日もこの3人を始めこのクラスから追い出されたように過ごさなければならない。


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