RAIN RAINBOW


 一方、水溜りに落ちたケイトは、落ちたその先で強くしりもちを突き、痛みで動けずにいた。


「イタタ…何で俺ばっかり…て、此処、どこだ?」


 その問いは間違っていた。周りの景色はほぼ変わってはいない。しかしその問いは正解だった。
そこは見た目は同じでも先ほどまでいた住宅地とは違う空間だった。
それを知ってか知らずかケイトはその問いをもらしたのだった。


「ねぇ、そこ。どいて」

「んあ?」

 振り向くと、小さな男の子が小さな手でケイトの肩を押した。

「どいて」


 男の子はもう一度言うと、視線を下にずらした。ケイトも同じように下を見ると、足の下にもう一人子供がいた。

あわてて退くと、その子は体を起こした。


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