RAIN RAINBOW
その子を見て、ケイトは驚いた。
なんと、雨童だ。
「お、雨っこお前!よくも!」
雨童はさっと先ほどの男の子の影に隠れた。男の子は雨童をかばうように手を広げる。
「みぃちゃんをいじめるな!」
「み、みぃちゃん?雨っこ、じゃなくて雨童じゃねーの?」
二人の子供は首を傾げた。
「うちはね、雨見(あまみ)みさきっていうの。だがらみぃなの。こっちはね、ショータ。」
「へ、へぇ…そうなんだ。んでさ、何か俺にやって欲しいこととかない?」
二人は顔を見合わせた。
「ホントにいいの?何でもしてくれる?」
「おうよ!」
そして、二人一緒にニッと笑った。
「虹がみたい!」