RAIN RAINBOW


 その子を見て、ケイトは驚いた。


なんと、雨童だ。


「お、雨っこお前!よくも!」


 雨童はさっと先ほどの男の子の影に隠れた。男の子は雨童をかばうように手を広げる。


「みぃちゃんをいじめるな!」

「み、みぃちゃん?雨っこ、じゃなくて雨童じゃねーの?」

 二人の子供は首を傾げた。

「うちはね、雨見(あまみ)みさきっていうの。だがらみぃなの。こっちはね、ショータ。」

「へ、へぇ…そうなんだ。んでさ、何か俺にやって欲しいこととかない?」


 二人は顔を見合わせた。


「ホントにいいの?何でもしてくれる?」

「おうよ!」


そして、二人一緒にニッと笑った。


「虹がみたい!」




< 24 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop