《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜
やがて陸はあたしから
スッと視線を外して、
さっきまで見てた鉢植えの
白い花を見た。



そして、まるで独り言
みたいに小さい抑揚のない声で、



「……お前はここには来る
べきじゃなかったんだよ、結愛。

茨城のあの平和な街で
普通に進学して、普通の
高校生になってれば
よかったんだ――」



「陸―――…!!」



それは、再会して初めて、
陸があたしの幼なじみと
して発した言葉。



そして4年ぶりに聞いた、
陸があたしの名前を呼ぶ声。


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