《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜
「会長………」



振り返る前からわかってた。

よく通る綺麗な声だし。



「どうしたの、こんな所で
一人で?」



生徒会長はこっちに
近づいて来て、途中で
驚いたようにハッと目を見張る。



「―――泣いてたの?」



あぁ、やっぱりな。

ソッコーバレちゃった。



「な、なんでもないんです。

すいません」



ゴシゴシ目をこすりながら
言うと、会長はそんな
あたしを心配そうに覗き込んで、



「なんでもないって顔には
見えないけど。

でも僕……ゴメン。
気づかなくて」


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