《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜
『もうオレに近づくな』



ここで再会してからの陸は、
常にそう言ってあたしを
拒絶し続けてきた。



もし今でもあたしのことを
大切に思ってくれてるなら……

一緒に過ごしてきた長い
時間を、忘れずに覚えて
いてくれるなら。



「どうしてこんなふうに、
あたしを突き放すの……!?」




「――大切だから。

好きだからこそ、だよ」



広い空間に凛と響いた声に、
あたしはハッと彼女の顔を見た。



藤枝さんは真剣な瞳で
あたしの視線を受け止める
と、もう一度ゆっくりと、


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