《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜
すっかり静寂に包まれた
その場に新たな足音が
響いたのはそんな時だった。



あたしはとっさに陸が
戻って来たのかもって思う。



でも外壁の死角から現れた
のは、陸じゃなくて――…。



「藤枝さん……!」



「――はぁっ。
やっぱここにいたんだ。

一応気になって寮に
行ったらいないんだもん」



すでに私服に着替えた
藤枝さんは、綺麗な黒髪を
サラリとかきあげながら
苦笑いしてる。



(心配して来てくれたんだ……)


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