《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜
まっすぐに総次郎さんを
見つめて言うと、彼は
くぼんだ瞳をギョロリと
光らせた。



「ずいぶん偉そうな口を
きく小娘だな。

誰のせいでもない? 
――そんなことはない。

本当なら陸の父親が学園を
継ぐはずだった。

だがあいつはつまらない
女との結婚を選んで――」



陸の顔がかすかにゆがんだ
のがわかった。



ひどい。
陸の前で、お母さんの
ことを“つまらない”だ
なんて……。



「好きな人と一緒になって
どうしていけないんですか。

陸のお父さんは……ううん、
お母さんも、間違って
なんていません」


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