《完》蜜恋☆LOVERS 〜幼なじみは独裁者!?〜
「陸―――…」



声に出してその名前を
呼んでみた。



物心ついた頃からずっと、
数え切れないくらい何度も
呼んできた名前。



離れ離れになって会えなく
なっても、あたしはいつも
心の中で語りかけてた。



陸との思い出も何一つ
色あせることなく、今も
この胸の中にあるのに――。



(陸は全部忘れちゃった
なんて――

悪い冗談だよね――…??)




その時トントンとノックの
音がして、あたしはビクッ
として思考を中断する。


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