大好きな君へ
「すぅ……すぅ……」


わぃは、腕のなかで寝とる千奈をそっと布団に寝かせた


「すまんな……千奈」


わぃは何をしてんねん


千奈を泣かせ、怖い思いをさせて……



千奈を……一番守りたい物を守れんで……



情けない……



わぃは、今まで千奈を見てきて、千奈がどんな過去を抱えて、どんな思いで生きてきたか知っとる


そんな千奈に、また嫌な思いをさせてしもぅて……



「後で、藤堂さんにあやまらなあかんな……」


真っ暗な空に向かって呟いた


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