大好きな君へ
すると、突然女将さんが話かけてきた


「あんさん、もしかして、お千ちゃんのこと好いとるんやろ?」


「なっ!!」


いきなり聞かれたもんだから、思わずどもってしまった


すると、女将さんがニヤリと笑った


「やっぱりなぁ……顔を見てたらわかるんどす……あんさんのお千ちゃんを見てる顔は、まるで大切な、愛しくて仕方ないって感じどすぇ」


「え!!……そんなかおしてたんだ……まぁ、本当の事だけど……」


すると、急に女将さんが真顔になった


「お千ちゃん、昨日の事もあるから、今はきっと傷ついてるとおもうんや……せやから、大切にしなあかんで」


昨日の事ってなんだ?


も、もしかして


「昨日、何か会ったんですか!!」


すると、女将さんが悲しそうな顔になった


「実はな……お千ちゃん、お客さんに襲われそうになったんやぁ……まぁ、山崎はんが助けたらしいけんど……って藤堂はん!?」




俺は、気づいたら部屋を飛び出してちぃの所に走っていった







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