大好きな君へ

俺はその場からフラフラと逃げた


そして、気付いたら壬生寺にいた


｢バカだな……俺は……｣


いままで俺は、一番ちぃに近いと思っていた

ちぃの気持ちも知らないで

心のどっかで安心してたんだ……

でも、ちぃは違った

きっと、あのふたりはお互いに想いあってんだ……


俺はただの邪魔者


ポロッ


｢なに泣いてんだよ……｣



気がついたら、涙が流れていた

俺ってこんなに弱かったか？



すると、後ろから声がした

｢平助？｣


ああ……

いまいちばん会いたくないやつ


俺は涙を引っ込めて振り返った


｢よう!総司｣