大好きな君へ
◆◇side千奈◆◇

「平助君!!」

私が池田屋に入った瞬間

「ちぃ!?あ゛あ゛ぁ…」


平助君が頭を斬られた


「平助君!!」

その場に倒れる平助君に駆け寄ると、額を深く斬られていた


「ちぃ、事情は知らねぇが、平助を頼んだ!!」

「はい!!」



私は、ぱっつぁんを残して、物陰に隠れた


「まだ間に合う………」


私は、最後の力を振り絞った

力を使いきったら、私は消えちゃうかも知れない………


でも


でも、それ以上に守りたいものがある


大切なものがある




私は、最後の力をこめた








「………ん?ちぃ?」

「よかっ……………た」


「ちぃ?ちぃ!!」


そこで意識がなくなった──────


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