大好きな君へ
「島原!?土方さん!!あなた千奈ちゃんになにするきですか!!」


一番に反応したのは沖田さんだった


それにしても……


「島原って何ですか?」


「え!?」

「なっ!?お前島原を知らないのか?」


「はい!!」


元気に答えた私にあきれぎみの土方さん


「まぁいい、行けばわかる」


そこに、なぜか凄く焦った沖田さんが入ってきた


「土方さん!!本当に千奈ちゃんになにするきですか?」


すると、もっとあきれた土方さんが


「ちょっと、調査して貰いてぇことがあるんだ、なんせここには女が千奈しかいねぇからな」


「へ?調査ですか?」


それを聞いた沖田さんが間抜けな声を出した


そして、沖田さんを無視して土方さんが詳しい話を聞かせてくれた




何でも、倒幕派の人たちが、大事な話をするために島原にある門屋で会合をするんだって


で、実は島原ってとこは、今で言うキャバクラみたいなとこなんだって


だから、私しか調査出来ないんだって


その説明を聞いても、何だか沖田さんはしっくりこないらしい


「でも……千奈ちゃんだけで行くのは心配です…それに、そんなこと平助は許さないと思いますよ?」

「何で平助君?」


「まぁ、俺も出来るだけ怪しまれねぇぐらいで様子を見に行く。それに山崎も一緒に行ってもらう」


「山崎さん?って誰ですか?」

私が土方さんに聞くと、急に天井から人が降ってきた



「きゃあ!!」


「そんな驚かんでもいいやないか」


「て、あなた誰ですか?」


「わぃは山崎丞や!一緒に島原いくさかいよろしゅうな」


と言うと、山崎はニカッと笑った


山崎さんは、茶髪でくせっけで、笑うとやいばが見えて、いかにも大阪人って感じ


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