大好きな君へ
すると、奥に座っていたひとがきた


その人は、大きな瞳にしろいはだに綺麗な黒い髪の、誰かに似てる人だった



誰だっけなぁ?


するとその人がニコニコしながら話かけてきた


「皆やめんかいな!お千ちゃんがこまっとるやろ?お千ちゃん、うちは風珱(フヨウ)言うんや、風ちゃんよんでなぁ」


「はい!!」


思い出した!!


舞踊ちゃんだ


懐かしいな……


多文舞踊ちゃんのご先祖様かな


すると、ボケェっとしてた私に綺ちゃんが


「お千ちゃん、皆の名前ゆぅてみ〜」


と言った


「えっと…綺ちゃんに、蓮ちゃんに、叶ちゃんに、風ちゃん」


すると、叶ちゃんが


「よくできたなぁ〜」


と言って私の頭をぐりぐり撫でた


それを見て蓮ちゃんが

「叶ちゃんやめんかいな〜」


と言って笑った


それにつられて皆笑った


すると、風ちゃんが


「今日からうちらは友達や〜お千ちゃん、お千ちゃんの事情はしっとる…うちらも協力するかて、がんばりぃや」


と言って笑った


それに続いて

「そうやぁ〜うちらは友達やぁ〜」


と綺ちゃん


「何でも相談のるでぇ」

と蓮ちゃん


「お千ちゃん、よろしゅうな〜」


と叶ちゃん



「うん!!皆ありがとう」


私は、皆の優しさに涙が出そうになった


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