ひきこもり恋愛相談所【完】
「図星。」
俺の頬を人差し指で突く。
その顔は、曇った顔じゃなくてただ、純粋な笑顔だった。
なんだか、心から笑っているような。
そんなわけ・・・・ないのにな。
「あたしね・・・・ママになったの・・・・。」
「え・・・・。」
沙紀が・・・母親?
「もちろん、あの人との子供。2人。男の子が1人と女の子が1人。」
砂場で遊ぶ子供を見ながら、ほほ笑む。
「最初はね。下ろしたくて仕方なかったんだ。愛してもいない人の子供を授かってしまったって。」