ひきこもり恋愛相談所【完】
「そりゃあ、そうだっ!って、ん?"作ろう"?」
「うん。一緒に、作ろう」
そう言うと、蓮はまた一人の世界に入ってしまったようで頭の上に鐘らしきものが見えた。
気がした。
そんな蓮をほっといて、あたしはポチとタマと一緒にリビングへ入った。
すき焼きの甘い匂いに酔いながら、この気持ちを抱ける嬉しさにも酔っていた。
「好き‥‥‥いつか言えるよね‥‥‥?」
「すき焼きにはやっぱり、花形に切った人参だよな!」
「に、人参っ!?ありえないっ!」
「ありえないって‥‥定番だぞ!」
やっぱり言える日は、遠いです。