御曹司の溺愛エスコート

記憶

そのままホテルに戻ると、昼を過ぎていた。


最上階の部屋に戻ると、蒼真は桜の身体を引き寄せた。


ずっとキスしたいと思っていた。


顎に指をかけて上を向かせると唇を重ねる。


「ん……っ……」


さくらんぼ色の唇を舌でなぞり、歯列を割る。

長い長いキスだった。
今まで抑制していた気持ちが一気に溢れ出たようで、蒼真は何度も何度も桜に口付ける。


長いキスが終わった時、お互いの息が上がっていた。


「お前は私を狂わせる……」

「お兄様……」


蒼真にキスをされた桜の唇が赤くぷっくりと腫れている。
その唇にもう一度キスしたいのを堪えた。


「お腹が空いただろう? 昼食は何を食べようか」


自分の欲望を押さえつけ、蒼真は桜に尋ねた。



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