御曹司の溺愛エスコート
身体が楽になると桜はシャワーを浴びて、蒼真が用意したワンピースに着替えた。


パールピンクの膝丈のワンピース。
首元のレースは中世のヨーロッパ貴族のドレスに似ているデザイン。
慎ましやかなワンピースはフランス人形のような桜に良く似合っていた。


蒼真は化粧品も用意してくれていた。
しかも桜が使用した事の無い高級化粧品。
薄くお化粧をするといつも以上に目が大きくなり、唇は今にもキスを受けたがっているように艶を放つ。


支度が終わり、リビングにいる蒼真の元へ行くと驚いた顔をした。


「……良く似合っている」

「本当に?」


上質な素材のワンピースを皺もないのに、撫でつけてしまう。


「ああ。可愛いよ」


蒼真に褒められて、桜ははにかんだ笑みを浮かべた。

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