御曹司の溺愛エスコート

「髪の長さがバラバラだから……」

「行って来ると良いよ。ただし、逃げない事」


１人にしてしまえばどこかへ行ってしまいそうだ。


「逃げないから」

「信用する。これがこのマンションの鍵だ。使い方はわかるね？」

「はい」


桜が鍵を受け取ると、蒼真は財布からお札を取り出してテーブルの上に置いた。


「美容室の分ぐらい持ってます」

「生活費として渡しておく。好きに使っていい」


インターホンが鳴り、真琴が入って来た。


「では、行って来るよ」


ローブ姿を真琴に見られて真っ赤になっている桜の唇にキスを落とした。