御曹司の溺愛エスコート

デート

「あの、働きたいんです……でも……」

「でも……？」


敦が身を乗り出して聞く。


「毎日働けないし、長く出かけることもあるので……」


桜はやっぱり働けないと思った。


「いいよ。桜ちゃんに働く意思があれば来てもらいたい」


オーナーが快く承諾する。


「いいのですか？」

「やったー！　桜ちゃんと一緒に働ける！」


敦が飛び上がらんばかりに喜ぶ。


「明日の９時３０分に来られるかな？」

「はい。よろしくお願いします」


桜は頭を下げた。


買い物中の桜はうきうきした気分だった。


よかった……。
働く場所が見つかった。
働く事を反対をしている蒼真兄さまには内緒にしなければ。
それとなくスケジュールを教えてもらおう。