御曹司の溺愛エスコート
「習い事ならやってみたい」


何を習いたいか分からないが。


「では近くのカルチャースクールのパンフレットを真琴に揃えさせよう」

「それは自分でやります」


秘書として忙しい真琴さんにそんな事はさせられない。


「だがどこに何があるのかわからないだろう?」


言われてみればそうなのだが。


「蒼真兄さま、わかり――」

「蒼真だ」


言葉をさえぎられて桜は「蒼真」と言い直した。


蒼真は満足げに微笑んだ。
その笑みを見た途端、桜は蒼真の形の良い唇に触れたくなった。


いったい私は何を考えてるの?




< 240 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop