御曹司の溺愛エスコート
「……真琴、今日は13時からの研修会だけだったな?」
蒼真は神の手を持つと言われるドクター、あちこちで公演を依頼されている。
「はい。それまで研究所へ行かれますか?」
「ああ。調べたい事がある」
蒼真がダイニングルームへ入って行った。
真琴も離れに戻ろうとした時、父が呼び止めた。
「真琴、芳乃に言って桜様に朝食をお持ちするように言ってくれないか?」
「はい。父さん」
父に言われ真琴はキッチンへ出向いた。
部屋に戻った桜は小さなスーツケースを開けて、きれいに包装された大きな箱を出した。中身は婚約祝いに贈るガラスの花瓶。
移動の際に壊れはしないか気になったが、厳重に包装し機内持ち込みにしたので壊れていないはず。
箱を少し揺すってみる。
音はしない。
その箱を昔使っていた勉強机の上に置き、引き出しを開けてみる。中に以前使っていたメモ用紙が入っていた。
【蒼真兄様へ
急用を思い出しました。
挨拶もしないで帰る事をお許し下さい。
愛理さんとお幸せに。
これは婚約お祝いの品です。
気に入らなかったら捨ててください。
桜】
ベッドの上にプレゼントを移動させ、蒼真への手紙を置く。
蒼真は神の手を持つと言われるドクター、あちこちで公演を依頼されている。
「はい。それまで研究所へ行かれますか?」
「ああ。調べたい事がある」
蒼真がダイニングルームへ入って行った。
真琴も離れに戻ろうとした時、父が呼び止めた。
「真琴、芳乃に言って桜様に朝食をお持ちするように言ってくれないか?」
「はい。父さん」
父に言われ真琴はキッチンへ出向いた。
部屋に戻った桜は小さなスーツケースを開けて、きれいに包装された大きな箱を出した。中身は婚約祝いに贈るガラスの花瓶。
移動の際に壊れはしないか気になったが、厳重に包装し機内持ち込みにしたので壊れていないはず。
箱を少し揺すってみる。
音はしない。
その箱を昔使っていた勉強机の上に置き、引き出しを開けてみる。中に以前使っていたメモ用紙が入っていた。
【蒼真兄様へ
急用を思い出しました。
挨拶もしないで帰る事をお許し下さい。
愛理さんとお幸せに。
これは婚約お祝いの品です。
気に入らなかったら捨ててください。
桜】
ベッドの上にプレゼントを移動させ、蒼真への手紙を置く。