御曹司の溺愛エスコート
「桜、どうした? こんな遅くに買い物か?」


スーツ姿の蒼真は花束を抱えていた。
花束を持った蒼真に通行人がチラッと見て行く。


「蒼真兄さま。そ、そうなの。パンを買いに来たの」


嘘をついてゴメンナサイと心の中でつぶやく。


「そうか。では買って帰ろう」

「はい」


数軒先の今ではお得意様になりつつあるベーカリーに入る。
蒼真はベーカリーの外で待っている。


桜は急いで目当てのクロワッサンを買って出た。



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