御曹司の溺愛エスコート

花束

エレベーターに乗ると蒼真の携帯電話が鳴った。
ポケットから取り出すと琴美の名前。
蒼真は電源を切った。


「出ないの……?」


桜は不思議そうに首を傾ける。


「あぁ」


そう言った蒼真はどことなく不機嫌そうに見えて桜は口をつぐんだ。


今の電話、誰だったんだろう……。


桜は蒼真から視線を逸らした。


エレベーターが音をたてて止まった。



< 253 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop