御曹司の溺愛エスコート
桜は立ち止まらずに行ってしまった。


「桜ちゃん、大丈夫かしら? ひとりでどこに行くのかしら?」

「戸惑っていたみたいだ」

「かわいそうに……」


敦と洋子は働いていた頃の桜を思い出していた。




桜はマンションを出てスーパーを探した。


スーパー、無いな……。


真冬の風が頬に当たりぶるっと震える。


こっちにはスーパーがないのかな。


桜はくるっと回れ右をして、来た道を戻り始めた。


琴美はそんな桜を車の中から見ていた。


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