御曹司の溺愛エスコート
ドアチャイムが鳴った。


蒼真が開けると、廊下に数個の大きな紙袋と診察カバンを持った真琴が立っていた。
蒼真は診察カバンを受け取り、真琴を中へ招く。


「桜様は?」

「まだ目は覚めていない」


寝室に向かう蒼真の後に真琴は付いて行く。


クイーンサイズのベッドの上で桜は眠っていた。
蒼真は診察カバンを開け、体温計を取り出し桜の口の中へ入れる。


蒼真が桜を診察している間、真琴はテーブルで買ってきたものを包装紙から出していた。


「桜様はいかがですか?」

「熱は先ほどより上がっている」


桜の今の体温は38℃


聴診器を耳にセットして桜のワンピースのボタンを開け胸のふくらみの上に聴診器をあてる。
その時パチッと桜の瞼が開いた。


「きゃーっ!」


冷たい聴診器が胸に触れ驚いた桜が飛び起きる。


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