御曹司の溺愛エスコート
「桜ちゃん、大丈夫でしたか?」

「大丈夫とは? 桜は3年前からシカゴに住んでいる」

「ああ……あの事故は桜ちゃんにとってショックでしたよね?」


祐二は手にしていたウイスキーを一口飲むと苦々しい顔になる。

蒼真も桜の名前を出されて喉の渇きを覚えた。
ウェイターを呼びとめ、水割りのグラスを手にする。


「君は事故の事を何か知っているのか?」

「もしかして……蒼真さん……知らないのですか?」

「何をだ?」


ここでは人が多すぎて話が出来ない。


「来てくれ」


蒼真は祐二を会場から連れ出し、ホテルの庭に出た。



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