御曹司の溺愛エスコート
蒼真はチャーターした車を走らせて、桜のアパートメントに行った。


時刻は7時。


いい加減戻っている頃だろう。


身なりの良い蒼真は辺りを気にしながら、アパートメントの階段を登り桜の部屋に向かった。


「?」


桜の部屋のドアは開きっぱなしだった。


物騒だな、何をしているんだ桜は……。


ドアをノックして中を覗いてみる。
部屋の中を見て蒼真は驚愕した。


物が乱雑に散らばり、荒らされた部屋。


桜が血だらけで倒れている姿が脳裏をよぎった。


「桜っ!」


最悪な想像をしてすくみそうになる足を部屋の中へ進ませた。


桜の姿はなかった。


トイレやバスルームを見に行く。


「桜……」


蒼真は携帯電話を取り出すと、シカゴ警察にかけた。


どこにいるんだ? 
まさか連れ去られたのでは?


考えると眩暈に襲われた。


そんな事があってたまるか!



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