御曹司の溺愛エスコート
「……もう大丈夫」
暖かい蒼真の腕から抜け出す。
「桜?」
「帰ります。部屋も心配だし……迷惑かけてごめんなさい……蒼真兄さま」
ベッドから下りて、バスルームへ行くとすぐに戻って来た。
幼さの残る顔を顰めている。
「着ていた洋服はどこ?」
まだベッドの上にいる蒼真に桜は聞いた。
蒼真は自分を頼ってここへ来たのに帰ると言う桜に腹が立っていた。
「蒼真兄さま、私の洋服は?」
「クリーニングに出している」
隣の部屋に新品の洋服一式があるのだが今は言わない。
「え……」
桜は心許なさそうにバスローブの合わせ目に手を置いている。
「……いつ出来るのですか?」
「さあ?」
「さあって……」
桜はベッド横のサイドテーブルに近づき受話器を取った。
その手が掴まれ、受話器を戻される。
暖かい蒼真の腕から抜け出す。
「桜?」
「帰ります。部屋も心配だし……迷惑かけてごめんなさい……蒼真兄さま」
ベッドから下りて、バスルームへ行くとすぐに戻って来た。
幼さの残る顔を顰めている。
「着ていた洋服はどこ?」
まだベッドの上にいる蒼真に桜は聞いた。
蒼真は自分を頼ってここへ来たのに帰ると言う桜に腹が立っていた。
「蒼真兄さま、私の洋服は?」
「クリーニングに出している」
隣の部屋に新品の洋服一式があるのだが今は言わない。
「え……」
桜は心許なさそうにバスローブの合わせ目に手を置いている。
「……いつ出来るのですか?」
「さあ?」
「さあって……」
桜はベッド横のサイドテーブルに近づき受話器を取った。
その手が掴まれ、受話器を戻される。