これが、あれか?
そんな野口を、
唯一さん付で呼ぶ橋野は
学年で、
いや学校でもトップクラスに頭が良くてモテる男だ。
幼馴染の私から見ても、
容姿・性格ともども文句はない。
別に王子様の様に美形で
ってわけじゃないけど、
ちゃんと顔立ちも整ってるし。
そんな幼馴染みに
私は恋をしている、きっと
でも橋野はきっと野口のことを、
愛している…?
いや、分からない。
が、
私より野口の方に関心があるというのは
はたから見ていてもわかるくらい明らかなもので。
それを悟ってからは
この好き、という気持ちも
なんだか居心地の悪いものとなってしまった。
叶わぬ恋って、結構つらい
まあ、
私は別に
叶わない恋なんてしたくないの
なんて言うほど子どもではない。
まあ、野口に気を使う橋野を見て嫉妬しないほど大人でもないが。
野口が橋野をどう思っているかは
全く分からない。