ヘタレ刑事-デカ-の事件簿~真実をつなぐ館~
その声に振り向く。
「杜矢さん!」
そこにいたのはベッドに座り、雑誌を読んでいる杜矢だった。
よく見渡すと、確かここは杜矢の入院している病院だ。
「まさか、お前も入院しに来るとはな。しかも同じ病室って………」
と杜矢は苦笑した。
結城は杜矢に聞けば、自分に何があったのかを聞けるはずと思い、口を開いた。
「あの………、実は気を失ってから覚えていないんです。何があったんですか?」
と聞くと杜矢はまた苦笑した。