あの窓の向こう側
世界の広がり
「じゃあね、梨乃。また来るね。」
『うん。ありがとう。』
そう言って私は母を送り出す。
送り出すと言ってもここは私の家じゃない。
ここはとある病院の病室。
私の名前は黒瀬梨乃(くろせ りの)。17歳。
6歳の時からこの病室に居る。
心臓の病気で移植をしなければ治らないと言われている。
病室の窓の外の世界は晴れていて子どもの元気そうな声が聞こえたり雨が降っていたり色々だけど病室の景色は嫌になるほどいつも同じで、変わらない。
それが私の生きている世界なんだ。
『うん。ありがとう。』
そう言って私は母を送り出す。
送り出すと言ってもここは私の家じゃない。
ここはとある病院の病室。
私の名前は黒瀬梨乃(くろせ りの)。17歳。
6歳の時からこの病室に居る。
心臓の病気で移植をしなければ治らないと言われている。
病室の窓の外の世界は晴れていて子どもの元気そうな声が聞こえたり雨が降っていたり色々だけど病室の景色は嫌になるほどいつも同じで、変わらない。
それが私の生きている世界なんだ。