あの窓の向こう側

見えない者

コンッコンッ…

その時ノックがして、

私はビクッとした

誰…??このメールと…

関係のある人だったらどうしよう…

『は、はい…どうぞ…』

恐る恐る返事をするとガラッと

ドアが開いて、入ってきたのは

爽汰君だった

私はホッと胸を撫で下ろす

「梨乃、体調はどうだ??」

昨日あんなことがあったけど、

爽汰君はいつも通りの笑顔を向けて

いつも通りに話し掛けてくれた

私は、それが嬉しかった

『う、うん!!大丈夫!』

「そうか。良かった!!

あれ、メールしてるのか??」

私の前には開いたパソコンがあり

私はハッとして急いで画面を閉じる

「なんだ??また波流とラブラブメール

でもしてるんだろ!?」

『あっ、あはは。違うよー

なんか見られたら恥ずかしいなって。』

慌てて誤魔化す私。
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