あの窓の向こう側
病室に居たのは波流君だった。

嘘!!波流君…!!!?

私は嬉しくてたまらなかった

さっきの出来事を忘れてしまったように

波流君のことで頭がいっぱいだった

『は…!!!』

波流君!!とそう叫んで飛び付きたかった

でも、波流君は誰かと話をしていた

相手は…爽汰君だった

「波流、お前…梨乃から何も、

聞いてないのか…??」

「え、何を??まぁ、俺忙しくて

全然連絡とれへんかったから…

やから驚かせたろ思って、

内緒で会いに来てん。」

「俺、この前お前に連絡取ろうと

したけど…」

「ああ!!あれな!!仕事中やってん。

で、何か用事やった?」

「お前…お前なぁ…」

爽汰君は怒っているようだった

「お前、梨乃のこと心配してないのか!?

梨乃の病気は…重い病気だ!!

いつ何が起こってもおかしくない…!

自分のことばっかりじゃなくて、

梨乃のこともっと見ててやれよ…!!!」
< 115 / 117 >

この作品をシェア

pagetop