あの窓の向こう側
『ふーん?じゃあ、波流君私に勉強教えてよ。私学校全然行けないから勉強遅れてるんだ。』

「おー、ええで?何でも聞いてや!」

そう言ってにこっと笑う波流君。

私は波流君が勉強できるって全然信じてなかった。勉強教えてほしいのは本当だったけど、冗談半分で言ったつもりだった。

だけど…

「ここがこうなるから、こうやねん!」

『すごい…。』

「なっ!?俺すごい!見直した?」

波流君が勉強できるのは本当だった。どんなに難しい問題も、波流君はスラスラ解いて私に分かりやすく説明してくれた。
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