あの窓の向こう側
「俺が梨乃のお兄さん的存在…?」

波流君の顔がちょっと曇ったように見えた。

『か、楓さん…。』

「そ。さっき梨乃がそう言ってたの!」

ふふふって笑いながら楓さんが言う。

「え、梨乃。波流がお兄さんで良いの?僕だったら絶対嫌だな。」

本を読んでいた亮君がふと顔を上げて言った。

「何やと!?」

「そうだよなー?やっぱ波流がお兄さんとか違うよな!」

「…ま…爽汰がお兄さんも嫌だけどね…」

「何だと!?」

3人はそうやって言い合いやら取っ組み合いやらを始めて、楓さんはやれやれと見ていた。

私はというと、やっぱり私はこのメンバーが好きだなって笑いながら見ていた。

いつまでもこんな毎日が続けば良いなって思いながら…。
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