あの窓の向こう側
ある日のこと。

私の部屋は個室で私しか居ないんだけど、コンコンってノックの音がした。

お母さん…?でもお母さんが来る時間にしては早すぎるな…

そんなことを考えながら『はい、どうぞ。』と応える。

ガラッとドアが開いて中に入って来たのは私と同い歳位、もしくは私より少し歳上っぽい男の子だった。

綺麗な顔立ちで背もすらっと高くて、ちょっと茶色っぽいサラサラの髪で、見るからにモテそうな感じ…。

見たことない人だな。でもジャージ姿に包帯巻いて、松葉杖ついてる所からすると新しい患者さんかな。

そんなことを考えながら

「あの、何でしょうか。…新しい患者さん…ですか…?」

と戸惑いながら言ってみた。
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